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石島 達夫
JAERI-Research 2000-015, p.94 - 0, 2000/03
核融合炉においては、非接触ダイバータが標準シナリオと考えられている。しかしながら、非接触ダイバータの運転領域は不純物が炉心プラズマに混入してしまう局所的に放射損失が高くなる現象(MARFE)に近接しており、MARFEの回避法が課題となっていた。本論文は、分光学的な解析から境界プラズマ層のプラズマ流がダイバータ領域に不純物を留めMARFEを回避するために重要であることを初めて明らかにした。通常のトカマク放電では異常拡散が支配的であり、新古典拡散理論で予測される不純物の選択的な中心への蓄積は観測されない。閉じ込めのよい負磁気シア放電においては、電子密度、電子温度、イオン温度が中心領域で増大し、この時、炭素密度及び放射パワーも中心領域で増大していることに着目し、分光学的な計測及び解析を行った。その結果、炭素不純物の増加量は、新古典拡散理論でほぼ説明できることを明らかにした。閉じ込め改善度が高い負磁気シア放電の場合、~1秒程度の定常維持が続くと中心において不純物が蓄積することにより閉じ込め性能に影響を与える可能性がある。また本研究では炉心のパワーバランスの理解のために重要である放射パワーの解析を行い、不純物と重水素イオンによる制動放射で説明が可能であることを明らかにした。
久保 博孝; 東島 智; 竹永 秀信; 熊谷 晃*; 清水 勝宏; 杉江 達夫; 鈴木 慎悟; 逆井 章; 朝倉 伸幸
NIFS-PROC-44, p.65 - 68, 2000/01
トカマク型核融合炉の定常化のためには、ダイバータを用いた粒子制御が必要である。高い粒子制御性能を有するダイバータを設計するには、ダイバータにおける粒子挙動の理解が不可欠である。ここでは、JT-60Uのダイバータプラズマにおける重水素粒子、ヘリウム原子、炭素不純物の挙動に関する分光学的研究について発表する。D線のドップラー拡がりを解析することにより、重水素粒子のリサイクリング過程及びD線の放射過程に対する重水素分子の役割などを明らかにした。また、HeIのスペクトル線のドップラー拡がりを解析することにより、水素イオンによる弾性散乱によってヘリウム原子の移動度が上がることを明らかにした。炭素不純物については、CDバンドの放射強度の空間分布測定から、ダイバータのドームによって炭化水素不純物のX点付近への輸送が抑制されることを明らかにした。
清水 勝宏; 滝塚 知典; 逆井 章
Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.167 - 181, 1997/00
被引用回数:53 パーセンタイル:95.02(Materials Science, Multidisciplinary)不純物制御は、ITERの最も厳しい要請の一つである。ダイバータ領域では、不純物の密度を高くして、放射損失によってダイバータ板への熱負荷を下げなければならない。一方、主プラズマへの混入は、核融合反応の維持のために、低くする必要がある。現在の大型トカマク装置では、不純物のガスパフで、放射損失の高いダイバータと主プラズマの高い閉じ込めとの両立に成功しているが、いずれも不純物の混入が問題となっている。不純物をダイバータ領域に閉じ込める方法を確立することが核融合研究の最大の課題である。本論文では、ダイバータの不純物輸送についての最近の実験、シミュレーションについてレビューする。特に、DIII-Dで行われたガスパフと排気による不純物制御の実験、JT-60UでX点付近へメタンの混入が問題となっていたが、計画されているW型配位への改造でこれが改善されることを示した解析を取り上げる。
久保 博孝; 杉江 達夫; 清水 勝宏; 逆井 章; 東島 智; 小出 芳彦; 朝倉 伸幸; 嶋田 道也; JT-60チーム
UV and X-Ray Spectroscopy of Astrophysical and Laboratory Plasmas (Frontiers Science Series No. 15), 0, p.29 - 34, 1996/00
JT-60Uでは、可視分光、真空紫外分光、およびX線分光を用いて、不純物挙動と遠隔放射冷却の研究を行っている。CIIの線強度分布の測定によって、ダイバータ部での炭素不純物の発生を研究した。低密度のプラズマでは重水素による物理スパッタリングおよび自己スパッタリングが主要な発生過程であり、高密度では化学スパッタリングが主要であった。CIIの線強度分布の測定によって、ダイバータ部での炭素不純物の輸送を研究した。この測定と2次元不純物輸送プログラムを用いた計算の比較から、炭素イオンの磁場に垂直な輸送計数は1m/s程度であることが明らかになった。また、可視分光と真空紫外分光を用いて、遠隔放射冷却の研究を行った。DIとCIVの線放射が遠隔放射冷却の主要な原因であることが明らかになった。金属不純物の輸送研究を行うために、レーザーブローオフを用いた金属不純物入射装置と結晶分光器を用意した。
平山 俊雄; 杉江 達夫; 逆井 章; 芳野 隆治; 鎌田 裕
JAERI-M 91-169, 15 Pages, 1991/10
ペレット入射により形成された急峻な密度勾配を有するプラズマについて、新古典輸送理論に基づく不純物輸送計算結果を、実験的に得られたTiXX及びTiXXIのスペクトル線の時間変化と比較することにより、チタン不純物の輸送特性を調べた。チタン不純物は急峻な密度分布と鋸歯状波振動の抑制に関連して、プラズマ中心領域に集中する。チタン不純物の挙動は、プラズマ内部での異常輸送の低減と新古典輸送モデルにより説明できる。この様な不純物の中心集中は、新古典不純物輸送理論が予測するように、強い密度勾配と軽元素不純物との衝突により生じる。低域した異常輸送係数は、q=1面内の中心領域では0.2m/sと推定できる。プラズマ周辺領域はなお、異常輸送が支配的である。
津田 孝
JAERI-M 8750, 92 Pages, 1980/03
軸対称トーラス中のプラズマが持つ角運動量保存の性質を用いて、径方向電界の振舞と不純物イオンの輸送について調べた。さらに、軸対称性の破れが径電界の振舞に与える影響や不純物イオンのリップル拡散について解析した。
天野 恒雄*; 岡本 正雄
JAERI-M 8420, 50 Pages, 1979/09
トカマク・プラズマの振舞を解析するため、半径方向1次元の輸送コード(トカマク・コード)を開発した。コードには、中世粒子、不純物、Fokker Planck方程式(NBI、-加熱)、rf-加熱のルーチンも含まれているが、これらを一変に解説するのは困難なので、今回の報告書では、先ず、コードのうち、もっとも基本的な部分について、計算モデル、数値計算法、コードの使い方について解説し、テスト・ランの結果を示す。不純物、NBI、rf-加熱、Burning Plasma等を含むコードについては別に報告する。
津田 孝
JAERI-M 6965, 24 Pages, 1977/02
不純物イオンの輸送に対する温度勾配の効果をトカマクのMHD領域において調べた。イオンの慣性および異なるイオン間の温度緩和の効果も考慮に入れた。軽い不純物イオンに対する結果は、以前のJAERI-M-5376と等しくなり、不純物イオンの粒子束における温度勾配に比例する項は、温度緩和の効果によって出てこない。重い不純物イオンに対しては、あるパラメータ領域では、プラズマ・イオンの密度勾配と温度勾配の向きが等しくても、不純物イオンがプラズマ柱の内部に入っていけない事が示された。
Obrejan, K.; 井戸村 泰宏; 本多 充*
no journal, ,
重不純物輸送の解析に向けて、ジャイロ運動論full-fオイラーコードGT5Dに異種粒子線形フォッカー・プランク衝突演算子に基づく陰解法衝突ソルバを拡張した。この衝突ソルバでは、速度空間の移流拡散方程式として与えられる衝突演算子にクリロフ部分空間法を適用し、重不純物で特に厳しくなるCFL条件の問題を解決した。これに加えて、新たに磁束座標系を採用することによって、磁場構造を少ない格子数で解像することを可能とし、衝突性輸送解析を大幅に高速化した。タングステンの衝突性輸送ベンチマークを実施し、GT5Dの精度検証を実施した。
Obrejan, K.; 井戸村 泰宏; 本多 充*
no journal, ,
ダイバータやプラズマ対向機器に対するタングステンコーティングは重い高電荷(高Z)不純物による核融合プラズマの燃料純度低下につながる。このような高Z不純物の新古典および乱流輸送は完全に解明されていない。高Z不純物輸送を解析するために、多粒子種線形フォッカー・プランク演算子に基づく陰解法衝突ソルバによってジャイロ運動論的full-fオイラーコードGT5Dを拡張した。標準的新古典理論において幅広く用いられている低次近似は低Z不純物によく一致するが、高Z不純物に対しては温度勾配の存在下で大きな違いが見られた。本研究では、高衝突度領域における摩擦係数をより高精度に再現するために高次流を考慮する修正新古典理論をテストし、GT5Dと良い一致を確認した。これにより、不純物輸送におけるバルクイオンの熱遮蔽効果が弱まるという重要な結論が得られた。
Obrejan, K.; 井戸村 泰宏; 本多 充*
no journal, ,
プラズマ対向機器におけるタングステンの利用は重イオン不純物の炉心への蓄積による核融合プラズマの汚染をもたらす。重イオン不純物の輸送は新古典輸送と呼ばれる衝突性輸送によって評価されてきたが、最近の研究により大域的ジャイロ運動論的シミュレーションとHirshman-Sigmar (H-S)モーメント法と呼ばれる標準的な局所的理論の違いが示された。本研究ではジャイロ運動論的full-fオイラーコードGT5Dにおける改良型異種粒子線形フォッカー・プランク衝突演算子を用いてタングステンの新古典輸送についての系統的なベンチマークを行った。平坦な温度分布ではH-S法とのよい一致が得られたが、小型装置サイズでは温度勾配依存性はH-S法より弱いことがわかった。GT5DとH-S法の一致は現在の核融合実験装置を上回るITER規模の大型装置のみで得られた。
Obrejan, K.; 井戸村 泰宏; 本多 充*
no journal, ,
プラズマ対向機器におけるタングステンの利用は重イオン不純物の炉心への蓄積により核融合プラズマの燃料純度低下を引き起こすが、この現象は完全には解明されていない。本研究では大域的ジャイロ運動論的full-fオイラーコードGT5DとHirshman-Sigmarモーメント法と呼ばれる局所衝突性輸送理論における不純物粒子束の系統的な比較を行った。この結果、シミュレーションと理論は平坦な温度分布のケース、あるいは、ITER規模の大型装置においてのみ一致することがわかった。衝突性不純物輸送を駆動する流れの比較により、現在の装置サイズにおけるシミュレーションと理論の不一致の原因を詳細に調査した。